〜結婚33年 牧師夫婦泣き笑い人生 ブログ〜
2019年5月12日の日曜日の朝、突然激しい頭痛に襲われ、自宅で倒れた雅子の大好きな主人トシちゃん。妻 雅子は、神に「神様!どうして私の大切な主人を奪うのですか?なぜ、これまで素晴らしい働きをして来た主人をこんな目に合わせられるのですか?」と思わず雅子は泣きながら息子たちの前で祈っていた。救急車で1時間半かけて岡山大学病院に緊急搬送された。初め救急隊はドクターヘリでの搬送と考えていたようですが、山陽自動車道での搬送もさほど時間は変わらないと判断し、結局救急車での搬送となった。岡山大学病院に到着。早速、MRIなどの検査の結果、脳に2つの腫瘍が見つかった。悪性リンパ腫ではないかと言う医師の憶測は、1週間後の細胞検査結果で証明された。その後7時間にも及ぶ脳腫瘍摘出手術が行われた。手術は無事終わったが、全部の腫瘍を切除しきれなかった。主人トシちゃんは麻酔からの目覚めが悪く、妻 雅子は主人はこのまま死んでしまうのでないかと心配したが、トシちゃんはICUで少しづつ目覚め、一命を取り留めることが出来たのである。主は主人トシちゃんを愛し見捨てなかった。雅子が、夫のトシちゃんにこれら一連の出来事を丁寧に丁寧に説明した時、主人トシちゃんは雅子の手をしっかり握りしめ泣いていた。「マサちゃん、ごめんな!みんなに心配かけて!ごめんな!」と。実はトシちゃんはそのことを今も思い出せないでいる。記憶がないのである。今まで元気で情熱に溢れた主人が、あの日突然自宅で倒れたのは紛れもない事実である。人の命はいつどうなるかわからないものである。
新約聖書のヤコブ書4:14〜4:15には、「あなたがたには、明日のことはわからないのです。あなたがたのいのちは、いったいどのようなものですか。あなたがたは、しばらくの間現われて、それから消えてしまう霧にすぎません。 むしろ、あなたがたはこう言うべきです。「主のみこころなら、私たちは生きていて、このことを、または、あのことをしよう。」と。」全く聖書の言う通りである。
下記の写真/岡山大学病院の9階病室の窓からの景色。
トシちゃんは毎朝5時にこの窓に向かい、朝日の光だけで聖書を読み、主に熱心に祈っていました。
手術、リハビリ、点滴による第一回目の抗がん剤治療は、副作用も少なく、無事終了した。
後日、MRI検査を受けた。結果は脳腫瘍が当初の半分以下に小さくなっていた事と脳全体に本来の脳の形になっている様子が分かった。主治医も共に喜んで下さり、一旦退院しましょう。2回目の抗がん剤治療のために次は6月18日来て下さいと言われ、同日の午前11時に急遽退院することになった。本当に驚きである。病室が共部屋であるなどで、毎晩熟睡出来なかったが、自宅に帰れると熟睡が出来るとトシちゃんは大喜びであった。2回目の治療にも、しっかり体力をつけて臨むぞとの強い意気込みのトシちゃん!マコちゃんは、とても嬉しくて嬉しくて、凄いね!凄いね!本当に良かったね!と、トシちゃんもうっすら目に涙がこぼれた。確かにこの1週間記憶力も随分と回復したし、歩行もほとんどフラつくことが無かった。長男がトシちゃん愛用のエピフォン・カジノというギターを病室に持参してからというもの、毎日ギターを弾いていた。それはよい気分転換になったというより、脳の良いリハビリになった様です。また、今回の治療によって視力1.1だったのが、1.5に上がっていたのは驚きでした。味覚も以前に増して敏感になっている様です。また歌の方も上手くなっていました。脳そのものが悪性リンパ腫に侵されていたのが、今回の腫瘍摘出手術と抗がん剤治療によってかなり快復したのだということでしょう。
「ね〜ね〜トシちゃん!今日は朝からお散歩に行くのよ!」
「ハーイ!分かったよ、マコちゃん!君のいう通りに付いて行くから、しっかり僕を安全に導いてね!」
さて、今日のトシちゃんとマコちゃんはどんな1日だったのかな?紹介しましょう!
トシちゃん夫婦が暮らす姫路市書写は、書写山円教寺や高校野球で有名な東洋大学付属高校の南側に田畑が広がる自然豊かな住宅街。私とトシちゃんが暮らす家は、書写という街で7年前にトシちゃんが苦労して探し、ローンを組んで買った水色の小さな家。40坪程の土地付きの木造住宅で、家族四人が暮らすには十分な家だった。
2010年姫路バプテスト教会の2回目の献堂をして2年後のことであった。トシちゃんの本業はキリスト教会の牧師であるが、実家が会社運営をしていたこともあってか、不動産や事業運営などの知識があった。
自宅の庭には、私が可愛がって育てている薔薇、紫陽花、百合、ハーブ、レンバーム、ラベンダーセージなどが花を咲かせている。こららの私が育てた美しい花たちにトシちゃんは全く興味を示さなかった。ところが、今回の大病でトシちゃんは一変したのである。「そうや!一つ一つの花に可愛い名前を付けよう!聖書の人物からその名前を付けよう!」と言い出したのです。人は変われば変わるものです。私は大喜びで、「楽しみだわ。そうしましょうね」と承諾したのです。
トシちゃんは、散歩する前に自宅の可愛い花々を撮影していましたよ。
「あら、トシちゃん。私が育てた花たちをそんなに熱心にカメラで撮影すなんて、初めてだわ。」そう言いながら、私たちは朝の散歩に出掛けた。
自宅近くにある東洋大学付属姫路高校は、次男希が3年間通った高校。自宅から徒歩10分。今では、児童養護施設の職員として活躍しているトシちゃん自慢の息子である。実は夫のトシちゃんは子供の頃将来は児童養護施設で働きたいと考えていた時期があったそうです。牧師の息子は牧師にならないといけないと言う考えは、トシちゃんには無いようです。どんな職業にも、神の栄光のために働くことが出来る。牧師や宣教師になることばかりが、牧師家庭の理想的な子育てではない!とトシちゃんは考えています。今回、岡山大学病院で多くの看護師やスタッフたちの手厚い看護を目の当たりにしたトシちゃんは、「岡大病院の看護師たちは実に素晴らしいな!俺、毎日感動の連続やった!人の命に仕えるとはどうことか、良く分かったわ!」って言ってました。
さあ、自宅の玄関ドアを開けて外へ。そろそろ散歩の始まりです。しかし、いつもと大きく違う事があった。自動車は運転しないと言うこと。1年間の治療が終わるまでは、自動車の運転はしないとトシちゃんは決めたからです。5月から始まった治療生活の間は、自動車を運転しないと脳の腫瘍の影響で、万が一事故でもあれば!と言うトシちゃん(敏一牧師)は決意だったからです。バスもあるし、大きな買い物でもあれば、息子たちに送迎をしてもらえる。もう以前の様にバリバリと仕事をする訳にはいかないし。最小限の時間で、重要な仕事だけをすることがこれから大事なのです。出来るだけ、脳に負担を掛けない生活を送ることが悪性腫瘍再発のために不可欠なのです。
「わっ!マサちゃん!蛇や!」いきなり蛇が私たちを迎えた。神様は初めに人類を死なないものと創造された。つまり永遠に生きるものとして創造して下さったのである。しかし人類に死が入ってしまった。それは、夫アダムとその妻エバが、サタンという蛇に唆されて、神が決して食べてはならない善悪の知識の実を食べてしまったからです。「神は食べたら死ぬよ!」といってあんなに警告したのにもかかわらずである。本当に二人は愚かな事をしたものである。他にも自由に食べることが出来る木の実があったのに。人間の死はこのアダムとエバを通して私たち全人類に死が入ってしまったのです。
そういうわけで、ちょうどひとりの人によって罪が世界にはいり、罪によって死がはいり、こうして死が全人類に広がったのと同様に、、、それというのも全人類が罪を犯したからです。今日ふたりの前に現れた蛇の姿は、もう一度「死」について考えさせられる出会いとなった。ローマ5:12
ねーねートシちゃん、No.2 をお楽しみにね!
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